酸素解離曲線


 酸素解離曲線:ヘモグロビンと酸素との結合度(親和性)を表すもので、酸素飽和度(Y:SaO)と酸素分圧(PO)の関係を示すグラフです。
グラフはS字状になっており、酸素飽和度が
小さいときは酸素との結合が弱く、飽和度が増加すると結合が強くなっていくことを表しています。
酸素解離曲線の式としてはHillAdairの式が有名ですが、ここではHillの式を用いてグラフ化しています。

  Y(%)=KPn/(1+KPn)*100

  Y=酸素飽和度(%)
  K=結合定数(P50をパラメータとする): K=(1P50)n   P50=27mmHg(標準)
   P=酸素分圧(mmHg)
   n=Hill係数(2.72.9

*P50:P50とは酸素飽和度を50%に保つ酸素分圧(PO)で、酸素との親和性及び酸素解離曲線の左右のシフトの目安となります。
基準値は
27です。

 P50が小さい(左方シフト)→親和性高い
 P50が大きい(右方シフト)→親和性低い

   O2satを立ち上げるとHillの式に基づく標準的な解離曲線が描画されます。

エディットボックスは3つありますが通常はPO2
の値のみでOKです。
P50等を変更した場合でも元の
標準状態(standard)の値が表せるようにしてあります。
   <標準状態>

 PO2の値をエディットボックスに入力し、表示ボタンを押すと、そのPO2でのサチュレーションを表示します。同時にPO240mmHg(混合静脈血)の飽和度も算出します。この飽和度の差が組織で使用された酸素ということになります。
P50の基準値は27、nの基準値は2.7にしてあります。この基準値を変更した場合、横の基準値のボタンを押せば元の値に戻ります。
 また動脈血と混合静脈血の飽和度の差(diff.)は左の目盛上に表示されます。
    <右方シフト>
 
P50
を変えてみましょう。まずは右方シフトです。

基準の27より大きな値を入力すると右方シフトとなります。ここでは35を入力しました。P50にカーソルを移動し、35を入力し、表示ボタンを押します。
標準の曲線は黄色の破線で、シフトした曲線は赤の実線で表されます。
右方シフトの場合、標準より更に酸素飽和度の差が拡がります(酸素供給量増加)。
酸素親和性が低く、酸素解離しやすい状態です。

 右方シフト→温度上昇、pH低下(pH>6.5)、PCO2上昇、Clイオン上昇、2-3-DPG増加

    <左方シフト>

 次は左方シフトです。P5022にしてみます。標準より飽和度の差が少なくなりました。右方シフトとは逆に酸素親和性が高く、酸素解離しにくい状態です。

 左方シフト→温度低下、pH上昇、PCO2低下、2-3-DPG減少
      
その他:CO中毒、NO中毒、メトヘモグロビン血症等

 
   <酸素解離曲線2>

 上記の酸素解離曲線に、酸素飽和度から酸素分圧を求めるグラフをプラスしました。X軸とY軸を入れ換えただけです。別々の設定(n=2.7で固定)ができますので、勉強のたしにして下さい。

 これらのソフトはダウンロードから入手できます。